PEKK Kepstan® tapes for thermoplastic composites
アルケマからの提案

アルケマと提携している特別な熱可塑性複合材テープ供給会社

近年、熱可塑性複合材からなる部品の製造プロセスが大幅に改善されている。熱可塑性複合材は、大量生産が容易なだけでなく、リサイクルも可能なメリットを有する。これらこそ、ここ数年人気が上昇している理由であり、アルケマは高機能樹脂技術で先鋭の熱可塑性複合材テープの開発に貢献している。

 

近年の熱可塑性複合材の成功は、生産の自動化によりもたらされた。特に、工業生産に見合う速度でプリプレグ層の除去と熱接着を可能にしたロボットの登場が大きい。アルケマがHexcelやBarrdayといった複合材の専門企業と協力して、熱可塑性複合材テープで比類なき提案をすることが、このような進歩の背景となっている原動力である。アルケマの材料技術責任者、Michel Glotinは、「当社は、これら企業との協力により、ターゲットとする三つの市場(宇宙・航空、石油・天然ガス、自動車)の要求事項や仕様を満足する最適なソリューション—PEKK (ポリエーテルケトンケトン)、PVDF (ポリフッ化ビニリデン) およびポリアミドからなるテープ素材—の開発が可能になりました」と、述べている。

次世代航空機用PEKK熱可塑性複合材をHexcelと共同開発

より軽い素材を探し求める航空業界は、エポキシ樹脂がベースの熱硬化性複合材の主たる顧客となっている。今日、この分野は新世代の熱可塑性複合材の利用を中心にイノベーションがリードされているが、特にアルケマのPEKK樹脂ベースの複合材は耐久性が抜群で、熱可塑性樹脂の中で最も優れている。アルケマのPEKK樹脂開発責任者のPhilippe Bussiは「Kepstan® PEKKの熱可塑性複合材テープは、エポキシ系の熱硬化性複合材テープに比べ加工効率が大幅に改善されています。また、長・短の炭素繊維の添加により、PEKK樹脂は様々な金属部品を代替します。重さはおおよそ半分です」と、述べている。

PEKK樹脂の軽量特性と耐熱性(最高260℃)のみならず、非常に優れた機械的特性もまた、選ばれる理由となっている。

 

 

アルケマが最近Hexcelと結んだ戦略的パートナーシップの他に、PEKKのサクセスストーリーを説明するいい例があるだろうか?Hexcelは、高性能炭素繊維と、航空産業で標準となっている複合材中間製品のメーカーで、エアバスA350の機体に用いる熱硬化性複合材を供給している。Hexcelは、アルケマと協力して、将来的な航空機の製造に用いる、連続炭素繊維強化のPEKK Kepstan® 熱可塑性複合材テープを開発した。当初は補助的な部品(翼の前縁、可動フラップなど)に限定されていたが、この熱可塑性複合材を利用すれば、機体や翼で最も大きな応力のかかかる部品にも適用できるとされている。Philippe Bussiは「フランスの共同研究所で開発したソリューションにより、航空機メーカーの求める生産スピードに見合った置き換えが可能な生産方法が可能になるでしょう」と、述べている。

急増しているPEKKの需要に対応するため、最近アルケマは、フランスでの生産能力を2倍に増やし、米国アラバマ州モビールに世界クラスの工場を開設した(PEKK供給会社は世界に2社あり、アルケマはそのうちの1つ)。PEKKは成功を続けている!

海底油田のフレキシブル・パイプラインに用いる熱可塑性テープ

アルケマは、PVDF Kynar®と生物由来のRilsan® ポリアミドの高性能樹脂の専門知識を活かし、深海油田でフレキシブル・パイプラインのシーリングに適用している。また2018年にアルケマは、Barrdayと協力してBarrFlex TU LLCを設立した。この共同企業体は、石油・ガス業界向けの熱可塑性UDテープを供給する革新的なリーディング・サプライヤになるであろう。

この二社の協力は、PVDF Kynar®、ポリアミド Rilsan®、またはPEKK Kepstan®を、炭素繊維や他の繊維と組み合わせたテープを開発し、フレキシブル・パイプラインの金属部分(ライザーやフローライン)を置き換えることを目的としている。フレキシブル・パイプラインの金属部分は、プラットホームと海底油井との間の長さが数キロメートルに及ぶこともある。現在の設置技術は、パイプラインの長手方向に沿って、その重さを支えるための空気注入式ブイを配置し、プラットホームが損傷しないようにする必要がある。これらの構造は、設置が複雑な上に費用も高い!

パイプラインの金属を複合材料に置き換えれば、軽量化と耐腐食性の観点からかなりのメリットが得られる。「当社の目的は、お客様が、最高120℃の温度、最高700barの圧力、および極めて過酷な腐食環境に耐えられるパイプラインを建設して、その妥当性を検証する際のサポートをすることです。複合材料を用いたソリューションは、設置コストの削減に有効ですし、構造、耐久性、および環境の観点からの厳しい要求事項を満足させるのにも役立つでしょう。当社は、お客様にこれらのソリューションをお届けすることによって、実質的な付加価値を提供できることを誇りに思っています。」と、アルケマの石油・ガス市場の責任者であるOlivier Merleは述べている。

 

Rilsan® マトリクスは、車両重量の削減を可能にする最新の複合材テープ

自動車メーカーも、ますます厳しくなるCO2排出制限の影響を受けている。2020年には1台当たりの最大排出レベルを130 g/kmから95 g/kmまで削減することになっているが、自動車メーカーは「複合材は重量と堅牢性の面で有利」と評価しており、使用機会が増えている。さらに、リサイクル性の観点からも、熱可塑性複合材への関心を高めている。

このためアルケマは、「軽量化プログラム」の特別なパートナーとして、アキテーヌ地方にあるCanoé 研究開発センターと協力して、自動車部門に特別に設計した新しい熱可塑性複合材のRilsan® マトリクスを供給している。このテープは、自動車部門で使用される構造部品への要求事項を満たすために、高性能な熱可塑性ポリアミドとしっかりと結合した連続的な単一指向性の炭素繊維を組み合わせたものである。

Rilsan® マトリクス部品の工業生産を検証するため、アルケマは、複合材の加工を専門とする中小企業のCoriolisと提携し、航空業界で実績のある自動繊維配置技術を上手に利用している。ポリアミドの融点よりも高い温度へ急速に加熱すると、テープは非常に速い速度で結合して平坦なプレフォームができる。次に、Cetimの方法を用いてこれらのプレフォームをプレス機で熱圧縮して外側被覆すると、最終的な3D部品ができる。

「当社は、Rilsan® マトリクステープを用いて、自動車部品メーカーが価格競争力のある大規模な工業用の生産速度で複合材料部品が製造できることを証明しました。」と、アルケマ社の複合材料の専門家であるGilles Hochstetterは述べている。これらRilsan® マトリクス部品には一体どのようなメリットがあるのだろうか?Rilsan® マトリクス部品は、化学的、機械的、および熱的な耐久性に優れ、「電気泳動法」として知られている、自動車の生産ラインで用いられる金属腐食防止処理にも耐えられる。自動車メーカーは、ユニット全体の耐久性(特に耐衝撃性)を損なうことなく、同一の車両構造で金属部品と複合材部品との組み合わせが可能となるのである。

「炭素繊維に含浸させる当社のポリアミドにより、Rilsan® マトリクステープは、6ナイロンや66ナイロンのような一般的な他のポリアミド樹脂をはるかに上回る耐久性を実現しています。この新しい複合材を中心にして、自動車業界が変革する可能性が大いにあります。」と、Gilles Hochstetterは締めくくった。


 

 
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